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なるほどサイエンス(「海を越えたかった」祖先たち)

「海を越えたかった」祖先たち

 
「突然、ほとんどすべての島に人がいる。これは、ただごとではない」
 
国立科学博物館の海部陽介・人類史研究グループ長がそう話すのを聞いて、「たしかに」と思いました。いまから3万年以上も前に日本列島に起こった「異変」のことです。
 
3万8千年前ごろ、日本列島に突然、人類が現れます。最初は朝鮮半島から対馬へ。そして3万5千年〜3万年前ごろ、相次いで琉球列島の島々に。
 
「組織的に、人が島に渡り始めたのではないか」
 
そう考えた海部さんは、当時の人類が入手できる材料と道具で舟をつくり、海を越えられるかどうかを調べる実験航海を企画。2019年7月に台湾から沖縄県・与那国島まで、200キロを超える航海を丸木舟で成功させました。
 
「祖先たちが何をしたのかが体験的にわかれば、人間、ここまでできる、ということが見えてくるのではないか」と海部さん。
 
それは、人類の海洋進出の歴史を知ることでもあります。アフリカで誕生した人類が世界中に広まっていく過程で、海を越えた最古の証拠はオーストラリアにあり、4万7千年前ごろのもの。日本列島への進出は、実はそれに次ぐ古さだからです。
 
丸木舟は5人こぎ。キャプテンの原康司さんは航海後、「祖先たちは、きっと海を越えたかったのだと思います」と話しました。
 
祖先たちは実際、冒険心に満ちていたに違いありません。アフリカを出てからわずか数万年間で世界中に広がったことが、なによりの証しです。

朝日新聞編集委員 上田 俊英