「プリティ・リーグ」をご存じですか?
映画「プリティ・リーグ」は、米国で1943年から12年間実在した女子プロ野球が舞台でした。
選手たちが自らの才能に目覚め、当初は女子野球を馬鹿にしていた元大リーガーの監督も精魂傾けて指導に取り組み、女子野球が成長していく物語でした。
発案者は当時のシカゴ・カブスのオーナーで、狙いは第2次世界大戦の兵役で選手不足に陥った野球にファンの関心をつなぎ留めることでした。選手には「女性らしさ」を求め、ユニホームにスカートを導入したり、口紅を欠かさぬよう求めたりしました。
それから70年以上を経て今年8月、野球発祥の国で新たな女子リーグが始まります。
時代の移り変わりを映すように、昨年11月のドラフトで指名された120人は北米や中米、韓国など世界各地でそれぞれ実績のある選手ばかり。日本からも10人が指名され、W杯で3大会連続MVPの里綾実投手が全体の2位指名でロサンゼルスに入団します。
新リーグの発足は、他の女子プロリーグの影響も大きいでしょう。バスケットが高視聴率をあげ、ソフトボールもリーグを拡大しています。観るスポーツとしての土台は着実に広がっています。
かつてはテニスやゴルフが象徴するように、女子競技は男子より一段低くみられ、賞金にも差がつけられていました。しかし、スポーツも男女それぞれに特色があり、異なる面白さがあることがようやく理解されてきたと感じます。
女子野球が飛躍する年になって欲しいと願います。
朝日新聞論説委員 西山良太郎
