渇水、原油…… 相次ぐ人災は知恵で解決を
「東京砂漠」は1976年にヒットした歌謡曲のタイトルです。都会の乾いた人間関係を絶妙に表現した題名は、発売12年前の社会問題に起因します。
国内初の五輪開催を目前に控えた東京が、大渇水に見舞われました。給水制限が84日間も続き、「東京サバク」が同年の流行語にもなりました。
その後も全国の都市化の進む地域で渇水が相次ぎます。福岡市では給水制限が287日間にも及びました。
急激な人口増に給水能力が追いつかない「人災」とされ、給水車には連日、多くの市民が並びました。
今年も年初から、西日本を中心に小雨によるダムの水位低下がニュースになりました。「人災」というよりは気象による「天災」の様相です。春先の雨でやや緩和されたものの、梅雨の雨量が気になります。多過ぎず、少な過ぎずを願います。
しかし、今年の心配は水不足だけではありません。
イラン情勢の悪化で、中東からの原油輸入に懸念が広がりました。70〜80年代の2度にわたる石油ショックを経験した世代としては、トイレットペーパーの買い占め騒ぎをまず思い起こします。
こちらは国際紛争という「人災」です。最初に武力を使った米国・イスラエルだけでなく、国内でも国会前などで戦争などに反対する集会が行われます。
「人災」ならば知恵で解決して欲しい。SNS中心の時代でも、街頭でプラカードを掲げ、声をあげる人の輪に、若い世代も目立ちます。
朝日新聞立川支局員 山浦 正敬
