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故に世の中おもしろい(新幹線から見える富士山)

新幹線から見える富士山

 
東京と新大阪を最短2時間22分で結ぶ東海道新幹線。最速の「のぞみ」に乗ると、新横浜と名古屋の間に停車駅はない。あっという間だが、うとうと居眠りしてしまうことも多い。

先日、「うわー、きれい」という歓声で起こされてしまった。白い雪を頂いた富士山に向かって窓からスマホを向けている。搭載されているカメラ機能は驚くほど向上しており、きれいな写真が撮影できるのだろう。写真に納めずとも、威容を誇る富士山を見るのはすがすがしい。

その美しさをどうたたえるか。多くの作家が心を砕いてきたが、小沢昭一さんの著書「小沢昭一的東海道ちんたら旅」を読んでいたらこんな艶やかな表現があった。江戸時代の禅僧が残した俗謡である。

お富士さん 霞(かすみ)の帯をとかしゃんせ 雪の肌(はだえ)が見とうござんす

たしかに厚い雲に覆われ、視界がさえぎられたときなど損をしたような気分になる。一方、赤く染まった夕景に浮かびあがるシルエットだけでもほれぼれしてしまうこともある。少しだけ顔をのぞかせた富士山も、それはそれでいい。

東海道新幹線の開業は前回の東京五輪が開かれた1964年だった。「窓から富士山が見えます」。昔は必ずと言っていいほどそんな車内放送が流れたが、いまはほとんど聞かない。「うるさい」。乗客から苦情が寄せられたのだろうか。

だが数年前、私が乗ったとき、きれいな富士山が見えることを知らせる放送が流れた。車掌が気を利かせたのだろう。車内が和やかな空気に包まれた。

朝日新聞編集委員 小泉 信一




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